硝子の瞳と猫と

心温まる事 癒してくれるもの 綴っていきたいな

蜘蛛嫌いさん 目をつむって読んでね

木曜日の朝 しまい忘れていた布団ばさみを

物干し竿から外したら

蜘蛛の子供達が ワサワサ逃げ惑って驚いた

布団ばさみに 産卵をしていたらしい

 

産まれて間もない蜘蛛も 無垢なのだろう

半透明で美しい

コガタコガネグモのようだ

 

風に吹かれて「つ」の字に広がり

そして「の」の字に集まる

集団でいる方が安心なのかな

 

それでも土曜日には皆

物干し竿から居なくなっていた

 

 

子蜘蛛達を見守っていた エゴノキ

小さな白い星を散らして 彼等の旅立ちを見送った

 

地面にも 緑の葉にも 真白い花が咲く

子蜘蛛は花弁の一片にも満たない程 ちっぽけだった

花弁は4枚と5枚と二種類ある

 

彼等より早く この世に送り出されたものが居た

エゴノキの花より 大きく成長して

ニゲラが咲く一画に 巣を張り

既に獲物にありついていた

コガタコガネグモ

 

大勢産まれ落ちても 生き残れるものはわずか

 

   堕ちていくもの ╱ 這い上がるもの

 

 

薔薇のアーチに最適の狩り場を確保 各々小さな巣を張る

 

本能の赴くまま 運を味方に付けて

頑張れ ! おちびちゃん