4月も中旬に差し掛かり
桜の見頃は 過ぎてしまった
花の短い命を惜しむように
桜の周りで忙しない
蜂の羽音が 聞こえる
新しい命を 育む活動が始まるのは
やはり 春が相応しい
『タンポポと菜の花の種』
枯れ木に花を咲かせたのは 花咲か爺さん
枯れ木に新芽を芽吹かせるのは 自然の采配
若芽色 萌黄色 若草色
まるで花が咲いたようだ
常緑樹の濃い緑色との
グラデーションが美しい
瑞々しい新芽は
希望に満ちた若人ようで
その初々しさが羨ましい
8日の月曜日 出勤途上で
入学式に向かう親子を 見かけた
桜の花が 散り積もった小道を
母親と手をつないで
弾むように歩く 女の子の背には
淡い桜色の ランドセル
横に並んで歩く 幼い妹を抱いた父親が
新1年生の姉に 何やら笑顔で話しかけていた
眩いばかりの 幸せそうな光景に
しばし停車して
親子の後ろ姿を 見送っていた
長く慣れ親しんでいるからだけど
新生活のスタートは
やはり 春が相応しい