硝子の瞳と猫と

心温まる事 癒してくれるもの 綴っていきたいな

超低賃金の在宅ワーク

現在 愛媛の最低賃金は821円 (10月5日から853円に引き上げされる)

しかし それよりも遥かに低い賃金で働く人達がいる

内職従事者だ

特別な技能はいらない単純な作業 発注者が配達回収してノルマも無し

 

うちのはゴム製品のバリ取り作業 

いろいろな製品はあるが これは一袋300本で賃金は360円になる

個人の技量と性格で 収入は大きな差が出る

手早い人は1時間半 恐ろしく丁寧な人は7時間 時給に直すと...(ノ_・。)

長く続けてくれる人が少なくて 自分達が自宅で内職する事も多い

《硬いバリはハサミで切れ目を入れてから むしり取る》

 

以前の工場長が「内職の賃金を下げる」と言って 私達を慌てさせた

募集をかけてぽつりぽつりと数人の応募があっても

続けられる人が一人残ればいい方だ

 

それならと工場長自身に内職作業をして貰うと「これはキツイわ」と

賃金値下げを撤回してくれた

 

乳幼児を抱えている若いお母さん  年金だけでは不安な年配者

外に働きに行けない人達が この地味で低賃金の仕事を請け負ってくれている

その後 社内で目視検査と別作業でチェックする トリプル検査

ブレーキに使用する部品なので 重要保安部品に該当する

《指先が痛くなるし腱鞘炎になる人もいる 》

先日 価格交渉で来社した取引先の方々は 工場見学の際

「多少のバリは付いていても大丈夫」と言って 私達を激怒させた

バリが不具合の原因になり 大きなリコールに繋がる事もあるからこそ

日々クレームを発生させない 努力をしている

 

日本の自動車メーカーで 検査や製造データ偽装が話題になった

「人手不足」「納期に間に合わせる為」 分からなくもないが

「ものづくり日本」の力は 衰える一方だ

 

車に必要な部品は3万個といわれ わが社はその一端を担っている

下請け企業なれども 「高品質な製品を作る」というプライドが

私達の原動力になっている