硝子の瞳と猫と

心温まる事 癒してくれるもの 綴っていきたいな

お供えリクエスト

自宅の 程近い山の頂上付近に

安土桃山時代に落城した 山城跡地がある

今年の6月に 木々に囲まれた跡地の中に

祠が有ることを知ってから 

愛犬チーの散歩がてら 週末にお参りを始めた

 

行く道すがら シキミと四季折々の花を調達し

秋には拾った栗を

時には 家にある果物を持参した

祠の左側 朝日が差し始める 11/5

 

先日 周囲では見当たらない 柿の木の葉が

祠の前に落ちていたのが 不思議で

ずっと気になっていた

 

「誰かが 柿の葉寿司を食べたのでは」と いう

クスッと笑えるブコメを もらったのだが

突然 ある考え(妄想)が 浮かんだ

 

これは「柿を 又食べたい」と いう

仏様からの『お供えリクエスト』だったのではないのか

大きな葉と小さな葉は

大きな祠と小さな祠からのメッセージ

どちらの仏様も 柿をご所望なのだろう

11/12綺麗な柿の葉 11/25の枯れた葉 

この伝達方法は 奥ゆかし過ぎて

私には なかなか伝わらなかった

 

富有柿を お供えしたのは11月5日だった

柿の葉を見付けた翌週12日には キウィを

翌々週19日は リクエストに答える事なく

みかんをお供えした

崩壊寸前の祠  11/12

 

「血の巡りが悪いやつめ」と 呆れたのか

「早く気付けよ~」と 多少の怒りか

みかんを回収した帰り道

私はいつも用心して ゆっくり下りる

竪堀(タテボリ)のような斜面で

初めて 滑り転けた 

それも 二度!

大きな祠と小さな祠の W攻撃かよ

 

その時も「足腰弱いわ~」と 自分に呆れながらも

「さすが山城 守りは完璧」と

軽口を叩く余裕があったのは

腰や後頭部に ダメージが無かったからだろう

残念ながら この祠W攻撃は無効に終わり

メッセージに気付くまで もう2日を要した

 

そして今朝 ようやくリクエストに応えて

「お待たせしました」と

祠に 柿をお供えした

 

線香が消えてから 柿を下げて

帰り支度をしていると

近くで カサカサと落葉を踏んで

移動する音がする

音のする方に 目を向けると

木を飛び移り

素早く登り下りする リスが見えた

 

山城跡地で 昆虫以外の生き物を見たのは 初めてだ

やはり ここは亡者の住まう地ではないのだな

仏様の要望に沿えて 心も軽く

チーと私は 祠を後にしたのだった