硝子の瞳と猫と

心温まる事 癒してくれるもの 綴っていきたいな

今では ジャパンヴィンテージ

ギターをかじった事がある人なら

「マーティン」の名を

知らぬ人は居ないだろう

 

米国 弦楽器の老舗のメーカーで

アコースティック ギターは

多くのプロミュージシャンが 愛用している

 

私はプロの演奏以外で

マーティンギターの音を

聞いたことがなかった

 

先日 何気にYouTube

マーティンD-35の音色を 聴いた

一番上の6弦から 一番下の1弦まで

ゆっくりなぞるように 弾いているだけ

 

なんてクリアな音なんだろう

特に1~3弦の高い音が 凄く綺麗

「さっっすが マーティン!」

感動した

 

このD-35モデルは 背面が3枚剥ぎ

フォークソングブームで 

伸びる受注を 不足し始めた木材で

対応する為に 考案された

 

通常は ブックマッチの2枚剥ぎだったので

当初 職人達は猛反発したらしい

しかし 出来上がったギターは

優しく中高音のバランスが

良い逸品だった

 

『真っ直ぐな柾目が綺麗な ローズウッド』

 

私のギターも メーカーは違うが

3ピースバック(3枚剥ぎ)

同じ様に 上から下にゆっくり弾いた

「.....」

マーティンとは お値段も違うが 

音も全然違う

 

ズンと響く低音に 乗っかって

高音が あっけらかんと

飛び出していく

煌びやかさも 色気も無い

太くて真っ直ぐな音色

 

サウンドホールに 耳を近付けると

わぁぁぁ~ん... 余韻が暫く続く

「全・力・で・鳴・ら・し・ま・す~」

そんなメッセージに思えた

あはははは

思い出したよ

 

私は高校時代に 部活でギターを始めた

親に買って貰った「モーリス」のギターに

何の不足もなかった

 

高校を卒業後も 社会人のサークルでギターを続けた

最初に デュオを組んだ人との

演奏を聞いていた人が 言った

「二人のギターのレベルが違うから

バランスがおかしいよ」

 

相方のギターは 「Sヤイリ」だった

その人に勧められるまま

私も同等の 「Sヤイリ」を購入した

 

初めて手渡されたギターを弾いて 驚いた

『音が大きく鳴って前に出ていく』

今までのギターが

こもった音に聞こえる程だった

 

相方は 吉田拓郎のファンで

よくコピー曲をやった

彼女が 拓郎と同じギターに拘ったら

プロ愛用のギターなんて

畏れ多いと 思っていた私も

ギブソン」か「マーティン」を

入手していたかもしれない

 

ギターの音色が好きだ

でも  もっと好きなのは

誰かと共に作り上げる音

 

イデアを出し 曲の構成を練り直す

催事に合わせて 衣装に凝ったり

テク抜群の助っ人を頼んだり

誰かと楽しさが伝わる音を作った

 

 

音を出すことを 渇望していた 古いギター

今は 私一人を楽しませてくれている