長い間 納戸に仕舞っていた アコースティックギターを
ブログ記事掲載の為 取り出したのは5月だった
弦も張らず ふれることすらせず
30年以上ほったらかしにしていた
「また 弾いてみたい」そう思ったものの
フレットに 薄黄色い錆が浮かんでいた
これでは 金属弦は張れない
SNS で手入れの仕方を調べた
後は 必要な物をネットで 購入するだけなのだが
何だか味気なくて 気が進まない
結局 失敗も怖くて お店に出向く事にした
一番近い楽器店は 商業施設に有る
島村楽器なのだが
白く綺麗なショーウィンドウに
クラシック重点のような 高級感が溢れていて
私には敷居が高い
商店街の一角に有る 小さなお店に入ると
所狭しとギターが並んでいて
めっちゃギター好きの 店員さんに
教わりながら 商品を選ぶ
そんなのが いいな
そこで「ギター専門店」を検索してみたら
驚く程 近くに有った
私は通勤時 そのお店のすぐ側を 通っているのに
今まで全然 気が付かなかった
廃業した喫茶店を そのまま使っていたので
店名が変わっても 又 喫茶店なのだと
思い込んでいた為に
ギターのリペア&ショップという表示を
見過ごしていた
早速 営業日を確認して お店を訪ねた
「良いギターですね」と 褒められたのに
気を良くした訳ではないが
愛想のいい店主と いろいろ話すうち
やはり プロに任せた方が良いと感じて
メンテナンスを全て お任せすることにした
仕上がったギターは 新品同様のピカピカ
弦が弾きやすい高さになるように
削り調整された 新品の牛骨サドル
紛失していたエンドピンと
ピックをオマケに付けてもらった
久しぶりに聞いた 自分のギターの音色
金属弦の震動が ボディで鳴って
丸いサウンドホールから バーンと前へ飛び出す
長く沈黙を強いられていた この弦楽器と
喜びと快感を分かち合う
指先が柔らかく 関節も曲がりにくく
まだまだ 綺麗に音が出せないのが もどかしい
それでも
懐かしい歌本を出して 練習するのが楽しい
優しい木の香りを放つ 私の古いギター
今は 時間を忘れて触れているのが
楽しくて堪らない