硝子の瞳と猫と

心温まる事 癒してくれるもの 綴っていきたいな

懐かしいCM

義母が観ているテレビ放送は いつもNHK

実母もそうだった

民放の番組は 出演者が早口で 

何を言ったのか聞き取れない上

番組の途中でCM が入ると

その前の内容を 忘れてしまうから困るという

 

『CM も面白いんだけどね』と 思ったものの

はてさて 最近のCM で印象に残るものが無い

 

この頃 ふとCMのキャッチコピーが

頭に浮かんだり

ぼんやりした時に 口ずさむ歌が有る

どちらも サントリーの昔のCM 

 

山紫水明の景色と共に

どんな風に ピュアモルトが作られるか

久石譲さん作曲の ピアノをBGMに

落ち着いた ナレーションが流れる

そして エンディング

 

「何も足さない。 何も引かない。」

 

1995年頃の「山崎」という

ウイスキーのCM なのだが とても心に残る

 

素材だけで勝負する

ありのままが良いという 矜持を感じる

コピーライター西村佳也さんの

文言が秀逸だった

 

もう一つ 1982年のワインのCM 

与謝野晶子の短歌に

五輪真弓さんが メロディーをつけ

中本マリさんが 歌った

 

「やわ肌の あつき血汐にふれも見で

さびしからずや 道を説く君」

 

『本当の気持ちを詠まないのは 詩ではない』という

こちらも 歌人の矜持を感じる

この短い曲も ずっと頭の片隅に残っていて

自然の中で ゆったり口ずさんでみたくなる

 

私の記憶に 長く残っているのは

今よりCM 放映の時間と期間が

長かったというより

やはり 作品が素晴らしいからだろう

 

 

1981年の「雨と犬」の

切なくも温かい トリス君のCMも

 

「少し愛して、なが~く愛して」と言う

大原麗子さんの美しさに見とれた

オールドのCM も

物語性があって 好きだったなぁ

 

 

 

強い印象より 優しい印象

より速く より多くではなく

もう少しゆっくり

もう少しシンプル が合うのは

私も親同様に 年老いてきたからかもしれない