広島(県西部)ではお盆のお墓に 盆灯籠をお供えします
細い竹の棒の先を6つに割り切り 逆六角錐の灯籠部分を作る
いろいろな色紙を貼り房飾りも付けられ 棒の部分はテープ状の色紙が巻かれる
この時期のお墓は 華やかになります
コンビニ、スーパー、お寺の山門に販売用の灯籠がたくさん並んで こちらも華やか
子供の頃 お盆に泊まった祖母の家では 夕方になると従姉妹と一緒に
毎年6~7本立つお墓の盆灯籠に火を灯しに行きました
蔵を横切り細い坂道を登り 母屋や牛小屋が見下ろせる見晴らしのいい墓地に着くと
野菜の尻尾に釘を差した物にろうそくを立てる
盆灯籠には一ヶ所しか糊付けしていない窓があり そこからろうそくを差し入れる
色紙でぼんやりとした仄かな灯りが 薄暮の墓地にちらちら揺れるのを
坂道を下りながら 時々振り返って見た
ひぐらしの声と共に 物寂しい山の黄昏時の想い出
近年は火事防止、廃棄の煩わしさから 盆灯籠に代わり「名号札」という木札を
お供えするお家も増えているようです
盆灯籠や名号札には お供えした方の名前が書かれているので
どなたがお参りして下さったか わかるようになっています
もちろん お参りに必ずしもお供えが要るわけではありません
故人を偲び 気軽にお参りしてくだされば ご先祖様も喜んで下さるでしょうね