硝子の瞳と猫と

心温まる事 癒してくれるもの 綴っていきたいな

悩める当主

今年もお盆に 実家の墓参りに行かなかった

母が亡くなって 初盆にお参りして以降は

年に一度 お盆やお彼岸を外して

足を運んでいる

[初盆の時の画像 供える燈籠は逆六角錘/初盆は白色/骨組みは細竹]

連休時期は 夫が仕事だし

お墓は県外だから

気軽に行けないのもある

「両親と兄」も「育った家」も 既に無い地に

行きたいと 思えなくなった

 

過疎地の 山深い場所にあるにもかかわらず

親戚が お参りに来て下さるのが

横着な娘にとっては

有り難くもあり 申し訳ない気持ちにもなる

 

広島では お盆には

お墓に燈籠を立てる習わしがある

近年では 後処理の問題で

燈籠の代わりに

木札を お供えする家が増えた

どちらも 名前を記入するので

誰がお参りして下さったかが 分かる

[初盆以降は色つきの燈籠を供える]

 

墓参りと 後処理をしてくれる従姉妹が

メモを取って 連絡をくれるので

此方から お礼の電話が出来て助かっている

 

兄という嗣子が居たので

私は結婚後 実家の親戚付き合いをして来なかった

名前だけでは 関係が分からない方もいるので

そういう時は 従姉妹に教えてもらう

 

子供の頃に 会って以来の方に

連絡をするのは 緊張するが

皆さん「久しぶりやねぇ」と

気さくに応じて下さる

 

時には 私の知らない

父母の話を聞くこともあり

どこかで繋がる「縁」の不思議さと

情けは人の為ならずのような

「両親の徳」に 頭が下がる

知らぬは このワガママ娘ばかりなりだ

 

それでも 人様の思いや都合は考えず

「自分が動けるうちに

早く墓じまいをしなければ」と

図らずも当主となった私は

墓を守る事に執心した両親を余所に

そう思っている



「誰かが あなたを忘れずにいてくれる」

もうそれで 充分でしょう?