家猫「天護」の変化に気が付いたのは 先週の事
トイレの猫砂が バラけている
いつも同じ位置に ボール状に固まっているのに
加えて 食欲も落ちていた
かかりつけの動物病院へ行った
獣医の診断は「膀胱炎」
予想はしていたので 投薬で完治すると思った
しかし 先生の説明は続く
尿検査 血液検査 超音波診断により
「慢性の腎臓病」と 告げられた
進行を遅らせるしか 手はないが
うちは高齢猫なので 積極的な治療は
お勧めしない とも言われ
点滴に4日通った
その頃には 食事を全く受け付けなくなったので
高カロリーの流動食を 強制給餌した
嫌がる天護の口を 無理に開けて
食べさせる様子を見た夫は
「人も動物も食べなくなったら
臨終が近い いうことやから
そっとしといてやったら?」
『うるさい! うるさい!』
頭の中で叫びながら
「私の好きにさせてや」
ボソッと呟くと
夫はもう 何も言わなかった
獣医からも
「苦痛の無いように
見守っていきましょう」
そんな言葉を 掛けられた
強制給餌は 諦めきれない私のワガママで
天護を苦しめているだけのだろうか

給餌は規定の量より 少なかったが
数日すると 足が振らつかなくなり
固形のフードを 少しづつ食べるようになった
トイレの猫砂も ボール状に戻った
今日 診察した先生は
天護の経過報告に 顔をほころばせ
「動きがしっかりしてきたね」
と 喜んでくれた
それでも 厳しい状況で有ることに
変わりはない

コツ コツ コツ
深夜に階段を ゆっくりと上る音
カツ カツ カツ
廊下の奥から 部屋に近付く音
そして 枕元でいきなり「にゃー」
いつかは 終りが来るのは分かっている
でも まだまだ先だ
