硝子の瞳と猫と

心温まる事 癒してくれるもの 綴っていきたいな

音楽が好きなやつ

「怖い話まとめブログ」より

印象に残ったお話を 掻い摘まんで二つ

 

☆『龍笛

 

投稿者が子供の頃 登山好きの両親が

よく山に連れて行ってくれた

その日も 山にテントを張って宿泊した

 

夜中にふと目を覚ましたら 母親の姿が無く

外から耳慣れた 龍笛の音が聞こえる

(投稿者の母親は 以前巫女さんをして

結婚式の際演奏する雅楽龍笛の担当だった)

 

テントから外に出ると

月明かりの下 大きな岩の上で

母親が龍笛を吹いていて

子供心にも「素敵だなぁ」と 思いつつ

「お母さん何してるの?」と 声をかけると

彼女が猛ダッシュで やって来て

自分を連れてテントに戻った

 

後に 聞いたところ

月が綺麗だった上 他に人が居ないので

龍笛の練習を始めると

霊だか精霊だか 分からない者が

集まって来た

演奏を止められず 困っている所に

息子が声を掛けてきた

その瞬間 それらの気配が消えたので

急いで子供を連れて テントに戻ったという

 

月の綺麗な晩に 龍笛の音が聴こえたら

私も「誰が吹いているのだろう」と 近付いて行くだろう

そこが「朱雀門」でなければ

 

 

☆『公園でギターの練習』

 

バンドをしている友人は

家でギターの練習をすると 家族から怒られるので

いつも裏山の公園に 出掛けていた

 

その日も 人気の無い公園で

小さな街灯の下

譜面を見ながら 練習していると

「カチン カチン」と 石を叩くような音がする

街灯に虫が当たっているのだろうと 思っていたが

段々自分の曲の リズムに合ってきた

 

「誰かが 調子を取っているな」と 思い

テンポの早い曲に変え

「どうだ ついてこれるか」と 弾くも

その音は 遅れない

仕舞いには フラメンコ張りのテンポになっても

石の音は リズムに乗って付いてくる

「もう限界」と 演奏を止めると

その音も ピタリと止んだ

 

「怖くなかったんか?」と 友人に聞くと

「音楽が好きなやつに 悪いやつはおらん」と断言した

 

思わず「そんな訳 無いやろ!」と

突っ込みを入れた私

 

同意見の方々のコメントが チラホラ

その中の

〖わたしの周りの音楽好きは、悪いやつしかいなかった...〗

というコメントには 笑ってしまった

 

私も月の美しい晩に 山の広場で

ギターを 弾いてみたいな

街灯が無いので 800ルーメン位の懐中電灯と

チーをお伴に

 

しかし 前出のお二人は

何者かを惹き付ける程の奏者

ミス連発の 私の演奏では

良くて 舌打ち

下手をすれば イガ栗やドングリが

降って来そうな 気がする

 

やはり もっと上手くなってからにしよう