硝子の瞳と猫と

心温まる事 癒してくれるもの 綴っていきたいな

春の珍客

火曜日の朝 霜の降りた庭に 小さな穴が有るのに気が付いた

スコップでひと掻きしたような跡が 所々に見られた

ここは粘土質の土壌で掘りづらい

「庭を掘った跡が有るけど? 何かしたん?」

「知らんよ...もしかしたらアナグマじゃないん?」と夫

「まさかね」と思った

それなら ミミズの居そうな花壇を

掘り返しているはずだ

いったい 何だろう?

 

それにしても 4m先で 何かが穴を掘っていても

チーちゃんは気付かない程 熟睡していたのかしら

そういえば彼女が「 わんわん」と吠えたのを

聞いた記憶がない

猟でも番でも 速攻お払い箱の

愛嬌抜群のかまってちゃん

猫達と一緒に居たので 猫好きチーちゃん

 

土曜日の朝 雨の中 散歩から帰ると

リードから繋ぎ替える前に

チーちゃんが 小走りで東側のデッキに近付いて

きゅんきゅん 甘え鳴きをする

この反応は猫だろうと思いつつ 

箒の柄を デッキの床下に差し入れると

『コォー』 小さな吹き出し口から

勢いよく 気体が排気されるような響き

これ 先週の日曜日に聞いた あの声じゃん

 

「うちにアナグマが来たー!?」

慌てて箒の柄をガンガン降るも 声はそれきり

蝿取り用の殺虫剤を振り撒くも 物音一つしない

もしかして 既に壮大な地下トンネルを造成済で

そこに逃げ込んだのか?

うちのデッキは低いので 懐中電灯で照らし

地面に耳を擦り付けるようにして  覗くも

巣穴のような穴も アナグマも発見できなかった

とりあえず 東側の灯りを一晩中点けておくことにした

 

革の手袋をして 薔薇の枯れ枝を集めながら 

これをデッキの下に 撒き散らしておこうかしら

そんなアナグマ対策も 考え始めている

 

アナグマが うちを営巢候補地に選んだのなら

「土石流危険地域」に建つ我が家は 

流されることはないという事だろうか

 

その前に 大きな巣穴で地面が陥没しそう

やっぱり 別の場所に移動して貰わねば

 

 いろいろな生き物が活動を始める

春だなぁ