硝子の瞳と猫と

心温まる事 癒してくれるもの 綴っていきたいな

定家かずら

定家かずらは私のお気に入り

以前、犬の散歩中 山で良い香りのする白い花を見つけた

それが「定家かずら」と判り 山にあるツルから差し芽を数回試みるも全敗

 

仕方がないのでネットで小さなポット苗を購入して植えてみたものの

かずらの生命力の片鱗も窺えない成長具合だった

 

ツル性植物の本気は3年目から という掟でもあるのか?

薔薇「ラ・フランス」同様に 「石の上にも三年」を我慢した後

被っていた猫皮を脱ぎ捨て 虎に変貌し爆発的に延び始めた

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石垣、フェンスを征服

開花の時期には 周囲一面に芳香を放つ 大切な花なのだが 

「あれ切ろうや …汚いんよ カズラは」突然投げつけられた許しがたいお父さんの暴言

確かにかずらの伸長力は侮れない

カズ友「葛」の “橋にも棒(多分)にもなれる”タフさには手を焼いている

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ごめんよ…横に伸びる太い茎を切っていく

しかし この花の美しさと芳香に 心動かされないとはなんと嘆かわしい

こんな無風流なヤツに除草剤など撒かれては一大事なので自分で刈り込むことにした

切断された茎の切り口から 木工ボンドのような白い粘液が出る

これは有毒らしい………毒?  毒は大抵 薬にもなるよね?

かつら  カツラ  カヅラ   カズラ… イケる!

これを ヤツの毛の薄い頭皮に塗ったら あの高いポテンシャルで夢の毛根復活!

そうなったら 「定家かずらは髪が いや 神が与えたもうた奇跡の木」なんて

ハラハラと涙して膝まずくだろう   フハハハ~

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シーズンオフの残り花

そんな事を 薄ら笑い浮かべながらひとりごちる    暑い暑い7月の昼下り